前々から溜まっていたウップンがある。
ブログを読んだ友達からよく言われる言葉。 友 「あれ、絶対ウソでしょ、あんな人いないよ。」 僕 「いや、嘘じゃないよ、本当だってば。」 友 「まあ、いいよ。でもさー、おかしな事に巻き込まれたりとか、変な人に会う確立が高すぎるよね。」 僕は、基本的に嘘は書いていない。 僕の友達が言うには、僕が事件に遭ったりおかしな人に遭遇する確立がコナン君が事件に出く遭わすくらい、もしくはコージー冨田がタモリのモノマネで、「うまいっちゃぁうまいよ。」と言うくらい高いらしい。 この事に対しての反論を今まで散々してきた。 たまたま遭遇したその日の出来事を書けばそんな感じに見えるだけだという事を、トイレの脱衣所のドアの下に1cmくらいの隙間のあるのは臭いや水蒸気を効率良く除去するためのものだなんて話を散りばめらせながら、コンコンと説明してきた。 自分の日常は普通だと思っていた。 ただ、今日一日を振り返ったみるとそうでは無いかも知れない事をさすがに感じざるを得なかった。 僕のバイク【スカラベオ】 ![]() に乗って銀行に行くと、オバチャンに話しかけられる。 オ 「まあ、大きいバイクねぇ。」 僕のバイクにはサイドケースを付けているので、普通のバイクに比べると横幅が大きい。 ![]() オ 「こんなバイクに乗っているんだから、あなたは鎧兜を着てバイクに乗りなさい。こんな大きなバイクで事故に遭ったら、あなたは凄い怪我をするわよ。」 一方的に喋ってくる激流なオバサンの右手の中指は、僕の眉間から4cmほどの距離で僕を指差していた。 人を指差すときは、中指ではなく人差し指で差すものではないのかと思う余裕すら無いほど反り返っている。 力を込めすぎたせいか、無理に中指で差したせいか、オバサンの中指はプルプルと小犬のように震えている。 オ 「コレくらいのバイクに乗る時は、鎧兜を着ていれば安全なのよ。」 と、自分の経験に裏打ちされたような口調でバイクに乗る時の服装を提案してくれたオバサンの髪の毛は、三宅裕司が精一杯言ったギャグくらいの中途半端なパーマの巻き具合だった。 僕 「そうですねぇ。」 と、適当に相槌を打つ。 オ 「バイクの事故ってねぇ・・・。」 これ以上話に付き合うと、家の洗面台の鏡が割れそうな気がしたのでその場を立ち去る。 銀行でお金を下ろした後でガソリンスタンドに向かうとスタンドの店員から話しかけられる。 店 「おお、兄ちゃんかっこいいバイクだな。」 僕 「そうすか!?」 店 「こりゃ、荷物が一杯入りそうなバイクだなぁ。」 僕 「そうですね、結構入りますね。」 店 「兄ちゃん、俺は世間のお荷物なんだけど俺はこの中に入れるかな。」 店員さんの両肩が急に空気抵抗を全く受けないほどのなで肩に見えるほどガックリと肩を落としている。 ガソリンを入れに来ただけなのに、突然イクラちゃんに「バブー」と言われたくらいかける言葉が見つからない。 僕 「折りたためれば入れるんですけどねぇ。」 と、草食動物のような答えを返す。 店 「そうかー、俺は心だけは折れた事が無いんだよなー。」 「ハーイー」と言わすことは出来なかった。 ガソリンスタンドを後にし、スーパーに向かうと宝くじ売り場のオバサンに声をかけられる。 宝 「ちょっと、ちょっと、お兄さん、今、スクラッチがお薦めなのよ。チャンスなのよ。」 僕は宝くじ、特にロト6が好きだ。 オバサンの言われるがままにスクラッチを1枚購入。 僕 「アアー、ハズレちゃいました。」 宝 「人生そんなに甘くは無いのよ。」 『身も蓋も無い』とはこういう時に使う言葉だという事を学ぶ。 家に帰ると親から電話がかかってきた。 親 「オウ、お前ミャンマーに行くんだろ? だったらミャンマーのキーホルダーを買って来い。」 と、なんともプリティーなリクエストを一方的に言われる。 そんな僕は、明日からミャンマーに行ってきます。 ![]() ↑クリックするだけで、 無料で募金ができます。 ![]() ↑参加中のブログランキング。 つんくの偉大さを知りたくなった人はコチラへ。 ![]() |
私の人生観は単純だ。すなわち目をそむけることなく人生と折り合っていくということだ。 ローレンス オリビエ
さて、今日一日を振り返ってみる。 朝、駐車場にバイクを止めて病院に向かう。 眠くてボーっとしながら歩いていると通行人にぶつかる。 通 「危ないだろ!!」 その通行人を見ると、目が見えない人が持っている杖を持っていて、サングラスを掛けている。 僕 「すみません。」 盲目の人にとって、突然何かにぶつかるのは大変怖い事なんだろうと思い、心から謝罪する。 深々と頭を下げると、道端にたたずむ石の地蔵を真っ二つに出来るようなつむじ風を後頭部に感じる。 通 「なんなんだお前はーー!!」 持っていた杖が、古来から伝えられる妖刀と見間違えるほどの勢いで振り回している。 あまりの勢いにビビってしまい、その場を離れる。 少し離れたところからその通行人を見てみるとありとあらゆる罵声吐き散らせながら杖を振り回していた。 着替えを済ませ、仕事に励む。 レントゲン写真を診察室に持っていくと以前の日記にも書いたドクターがヅラをはずしていた。 二時間のサスペンスドラマのクライマックスで断崖絶壁で、自分の罪を告白している犯人のような気分でドクターの頭を撫で回すように見つめる。 頭をフル回転してみたところでかける言葉も見つからないので、 僕 「よろしく、お願いします。」 と、声をかけ写真とカルテを置いて足早に診察室を立ち去る。 去り際に見たドクターの目は体を起こし、鎌を引きつけながら左右に広げ、羽を立てて威嚇をすカマキリのようだった。 負けじとナナフシのように枝に擬態をしようかと思ったものの、近くに枝があるわけも無い事と自分が人間だったことを思い出す。 廊下を歩いていると、患者さんから声を掛けられる。 患 「オイ!!いつまで待たせたら気が済むんだよ!!」 エライ事怒っている。 患 「俺はなぁ、今日他にも用事があるんだよ!!」 突然話しかけられ、ワケが解らないのでカルテを探すために患者さんに名前を聞く。 僕 「申し訳ございませんが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか。」 患 「名前の問題じゃねえんだよ!!早くしろって言ってんだよ、俺はー!!」 平安時代の男女間のうざったさを物語で発散させた紫式部は、たぶんこんな気持ちから文章を書き残したんだろうと思ったと同時に、汗をかいたときの水分補給にはポカリスエットが良い事を思い出した。 僕 「お名前を教えていただければ、あとどれくらい待つか、もしくはこちらの手違いで患者様を長い時間待たせてしまっている事がわかるのですが。」 患 「俺は早くしろって言ってんだよ!! 」 一件につき100万ドルといった殺し屋のような目つきで睨まれる。 堂々巡りの中、視界の端に映ったおばあちゃんは何故か両手を合わせて僕を拝んでいる。 何かがありがたいらしい。 「ヤメナサイ!!」 付き添いの義理の娘らしき人に怒られている。 世界新記録に挑戦し、ドミノを一生懸命並べているアルバイトの学生の後ろにお腹を空かせているシマウマを放してやりたい気分になった。 仕事を終え、家に帰り地球の歩き方ミャンマー編を読んで『大丈夫です』が、 【ヤァパァデェ】 で、『駄目です』が、 【マヤブー】 だとゆう事を学ぶ。 いろんな折り合いを一日で経験しながら、ミャンマーに行った時に【マヤブー】を使わない事態にならない事を祈った一日でした。 ![]() ↑クリックするだけで、 無料で募金ができます。 ![]() ↑参加中のブログランキング。 ![]() |
今日はミャンマーのビザを受け取るため、再びミャンマー大使館を訪れました。
その道がてら、おじさんに突然声を掛けられる。 お 「おい!! お前、ゴミを拾え!!」 突然の怒声にワケもわからず、そのおじさんの指差す先を見てみるとペットボトルが落ちている。 僕 「あの、僕が捨てたゴミじゃないんですけど。」 お 「ウルサイ!! ゴミを拾えって言ってんだろーーーー!! 」 頭にきたので舐めていたのど飴をおじさんの額に向かって勢いよく吐き出す。 のど飴の粘張力はおじさんの額に張り付くには充分すぎて、額に張り付いた。 おじさんの怒りが表情に現れ、眉間にしわがよった瞬間にのど飴は地面に落ちた。 なんて想像をしてみたものの、行動に移す勇気は無くおじさんをただただ地面に落ちたペットボトルを見つめる。 お 「拾えーーーー!!」 ここで気づいた。 ああ、この人はコントの国から来た人だ。 夏場になると増えるこのコントの国の人。 かく言う僕の婆ちゃんもコントの国の住民。 この国の住民は、普段の生活の中では遭遇しようの無い出来事にいざなってくれる、貴重なツアーコンダクターである。 と同時に、この国の住人は「関根勤」をいまだに「ラビット関根」というぐらいしつこく、サスペンスドラマで一番最初に殺されそうなくらい嫌な性格をしている人が多い。 僕の婆ちゃんは、毎月生命保険に振り込むお金をギャンブル狂いの爺ちゃんに渡していた。 ギャンブル狂の爺ちゃんは迷うことなく、そのお金をパチンコや競馬に注ぎ込み気がつくと爺ちゃん婆ちゃんは生命保険に無加入の状態になっていた。 婆 「何を考えているのよ、アンタはーーー!!」 婆ちゃんは、インスタントコーヒーの瓶を平家だったらすぐに逃げ出すようなスピードで爺ちゃんの顔面にめがけて投げつけた。 インスタントコーヒーの瓶は『将来の夢がプロ野球選手』と言っている小学生に見習わせたいほど見事なコントロールで爺ちゃんの顔に見事に命中した。 セロハンテープで鼻の穴を留めたくなるほど鼻血が出ていた爺ちゃんの放った言葉は、 爺 「済んだものはしょうがねーだろ。」 だった。 今までの経験上、コントの国の住人は自分の感性にのみ従って生きているので至極まっとうな意見を言ったところで通用しないのを知っていた僕。 いつの間にか、僕の周りにはギャラリーが集まりだし事の次第を見守っている。 周りの空気から察するに、僕の足元に落ちていたゴミは僕が捨てたゴミで、ゴミを捨てた事に逆ギレをしている男になっている。 ジャッキーチェーンを思いっきり情けなくした感じの顔で 僕 「すいません。」 と、自分の気持ちに前向きで後ろ向きな整頓法を活用して謝りペットボトルを拾う。 おじさんはその行動にとりあえず満足したらしく、ブツブツと何かを言いながらその場を去って行った。 そんな熟成したラム酒をジャマイカ人に無理やり飲まされたようなアクシデントもありながらもミャンマーのビザを取得してきました。 ![]() よし、これでミャンマーに行けると思った僕の体には何故かジンマシンが広がっていた。 そういえば円周率を発見したのはアルキメデスだった事を思い出す。 なんか疲れてるな、僕。 ![]() ↑クリックするだけで、 無料で募金ができます。 ![]() ↑参加中のブログランキング。 突然、人の邪魔をしたくなった人はコチラ。 ![]() |
一日生きることは一歩進むことでありたい 湯川秀樹
『青春の殺人者』を観ると、どうしても市原悦子の脇の下に何故か目がいってしまう僕は旅行先がミャンマーに決まりました。 ちなみにミャンマーがどんな国かと言うと、 ・国民の85%が仏教徒 ・公用語はビルマ語 ・TCやクレジットカードはほぼ使用不可 ・ATMによるクレジットカード、キャッシュカードによる現地通貨での引き出しも不可能 ・名字が存在しない ・握手はしてはいけない ・挨拶のときは、手を胸元で合わせる ・SLORC(国家法秩序回復評議会)による軍政 ・郵便事情は、途中で無くなり、届かないというケースが多い ・軍事施設の写真は撮影禁止 ・政治的な話を人前ですることは避ける などなど。 初めてのデートがピクニックで彼女が作ってきた弁当箱のフタを開けてみたら中身がざるそばだったような感覚の国。 さて、ミャンマーに行く決め手になったのは世界3大仏教遺跡の一つバガン。 広大な平野の上に2300もの遺跡が散らばっている。 これを見たい。 さらに遺跡へのアクセスは馬車か、自転車。 馬車馬のように働く馬車馬を見たい。 そして、治安がとても良い。 これはミャンマーの仏教への信仰心とミャンマーの警察力によるところが大きいらしい。 ただ、ミャンマーについて調べているに気になるものを見つけた。 2005年5月、首都ヤンゴン市内の貿易センターと2か所のショッピングセンターにおいて、ほぼ同時に爆弾爆発事件が発生し、多数の死傷者が出る。 また、同年10月にはヤンゴン市中心部のホテル前での爆弾爆発事件において、2006年4月にはヤンゴン市内のミャンマー郵電公社(MPT)前等合計6か所において小規模な爆弾爆発事件が発生した。 らしい。 大丈夫か!? ミャンマー。 まぁ兎にも角にも、ミャンマーに入国するにはビザが必要。 と、ゆー訳で品川にあるミャンマー大使館に行ってきた。 ![]() 僕にとっては、人生初の大使館。 大使館の門は黒い鉄格子でハマグリのように鎖されていた。 鉄格子を開けて中に入っていくと、声を掛けられた。 「チョット、ダメダウヨー。」 コロッケがモノマネをした志村けんのような声のした方向に振り返ると、警備員が立っている。 僕 「あの、ビザを取りに来たんですけど。」 警 「ジャア、コレニカイテ。」 野球漫画で言うと、補欠顔の警備員は手に大学ノートを持っていた。 大使館に入るためには、名前と住所、さらに入館時間を記入しなくてはならないらしい。 警 「キチョウヒニガイノニモツハアズケルヨ。」 書類以外の荷物を預けると、番号が入ったプレートを出された。 警 「タテモノノ、ヒダリガワガニハイッテ。」 大使館の中に入ると予想していた大使館のイメージとは違っていた。 家の近くにある小さな郵便局のような雰囲気だった。 窓口が5つほどあってミャンマー人らしき人が立っている。 手続きを待つために座る椅子にはミャンマー人一家が陣取っていて座れない。 とりあえず書類に必要事項を書き込み、係員に渡すと質問をされた。 係 「病院ではどんな事をしているんですか?」 流暢な日本語だった。 ビザには会社名と業務内容を書き込む場所があった。 会社名には病院名、業務内容はRadiological Technologistと書き込んでいた。 さて、放射線技師はなんて説明したらいいんだろう。 ミャンマーの人にもわかりやすく・・・。 考えても思い浮かばなかったので、 僕 「レントゲン技師です。」 と、ダメモトで答えると 係 「あー、レントゲン技師ですか。」 と、簡単に納得される。 大使館員の日本語のレベルは素晴らしく優秀だ。 さて、無事ビザの申請も済んだのであとは行くだけなのだが問題が。 ミャンマーに行く事をMS明朝体ぐらい真面目な父に言っておかなければならない。 前にカンボジアに行く事を話したときは大変だった。 泊まる宿も決めずに行く事を伝えたら何を言われるかワカラナイ。 楽しみにしていた誕生日プレゼントが一時間延々とイグアナのモノマネをするタモリが収録されたDVDだったぐらい憂鬱な気持ちで父親に電話をする。 僕 「もしもし、ちょっと話があるんだけど。」 父 「なんだ。」 僕 「9/1から一週間ミャンマーに行ってくる。」 父 「お前は本当にわけがわからないヤツだな。」 電話越しに溜息が聞こえてくる。 父 「オイ、このバカ今度はミャンマーに行って来るってよ!!」 母親に向かって笑いながら話している。 僕 「とにかく行って来るから。」 父 「お前の旅行はなんでハワイだとかアメリカじゃないんだ。」 僕 「いや、別に行きたいと思わないから。」 父 「どうしようもないな、お前は・・・。」 アジア諸国への旅行には何故か否定的な父。 電話越しから母親の声が聞こえてくる。 母 「アジアに行く用の薬をちゃんと飲んでいきなさいよー。」 息子がミャンマーに行く事がショックなのか完全に舞い上がっている。 僕 「なんか、後ろでよく解らない事言ってるんだけど。」 父 「ああいう国に行くにはそういう薬があるんじゃないのか!?」 オデコにマジックで【トルコ風】と書きたくなるくらい脳が伸びきっている。 僕 「整腸剤のこと言ってんの!?」 父 「違う!! なんかそういうのあるだろ!!」 この人たちは昭和を生きてきた人なんだという事を再認識する。 僕 「わかったから、飲んでいくから。」 適当に相槌を打って電話を切った。 どうやら僕の両親は、ミャンマーに旅行に行く事は西村知美のかぐや姫話ぐらい理解できないらしいです。 ![]() ↑クリックするだけで、 無料で募金ができます。 ![]() ↑参加中のブログランキング。 ガチャピンの近況が知りたい人はコチラ【ガチャピン日記】 ![]() |
とにかく思い切ってやりたいようにやりなさい。【デイヴ・ペルザー】
前回、婆ちゃんについて書きましたが、今日も婆ちゃんについてのお話。 ただ、昨日登場した婆ちゃんではなく、もう一人の婆ちゃんの話。 僕の婆ちゃんは二人とも健在で一人は東京で一人暮らしの婆ちゃんA、もう一人の婆ちゃんBは僕の実家に住んでいる。 婆ちゃんAの口癖は、 A 「ピーターは小さい頃から肉が好きだねぇ。」 であり、僕がメロンパンを食べている時でさえこのセリフを放つといった世俗的な束縛から完全に解脱し、周りよりも時間がゆっくりと流れている人である。 それに対して婆ちゃんBの口癖は、 B 「私の先祖は武士だけど、私は煙草とコーヒーさえあれば生きていけるの。」 と、精神的な抵抗力を失ってしまうな一言を放つ『葉隠』に登場してもなんら遜色のない人。 この婆ちゃんBという人物をさらに説明すると、当時小学生だった僕から花札でお小遣いを巻き上げ、巻き上げたばかりの千円札を僕の前に差し出し、 婆 「この千円札で、煙草を買ってきて。」 と、【可愛い孫には個人的な旅をさせろ】 と、よく聞くフレーズを若干歪めるのが得意であったり、晩御飯の品数が少ない事について僕の母親と口論し、その口論に負けると数時間後には家から突然姿を消し、家族総出で婆ちゃんを探し回ったものの見つけることが出来ずにいると、数日後には家から何百キロも離れた自殺の名所で警察に発見されるという奔放さと繊細さを持ち合わせた重力を感じることなく動き回れるモンスターなのである。 そんな婆ちゃんは、やはり浮世離れしたエピソードをいくつも持っているが、毎年夏になると思い出すエピソードがある。 その日はとても暑く、クーラーが無かった僕の部屋はそれこそ角野卓造一家 ![]() が、サイゼリヤでディアボラ風ハンバーグステーキの目玉焼きの取り合いをするくらい暑かった。 あまりの暑さに部屋でゴロゴロしていると、婆ちゃんの怒号が聞こえてきた。 何事かと、婆ちゃんの部屋に駆け込んでみたが婆ちゃんの姿は部屋の中には無い。 ただ、怒号だけは聞こえてくる。 声のする方向を見てみると、我が家の塀を乗り越えVシネマの竹内力のような形相で隣の家の壁を力の限り殴っている婆ちゃんが飛び込んできた。 婆 「ウルサーーーーイ!!」 気がつくと窓から裸足で飛び出し婆ちゃんに話しかけていた。 僕 「何してるんだよ!?」 婆 「ただでさえ暑いのにクーラーの音がうるさくて、余計に暑く感じるんだよ!!」 僕 「暑いんだからクーラーを使うのは当たり前だろ。」 婆 「私の部屋には扇風機しかないんだよ!!」 僕 「解ったから。とりあえずコーヒー味のアイスでも買いに行こうよ。」 婆 「そんな事で私は騙されないよ!!」 婆ちゃんの右手は擦り剥いて血が滲んでいる。 どれだけ納得がいかなかったら隣の家の壁をここまで殴れるんだろう。 婆ちゃんの憤りは一向に収まる気配は無く、押し問答を繰り返しているうちにインターホンが鳴った。 恐る恐るドアを開けてみると、家の壁をコレでもか殴られた隣の家の人が険しい表情で立っている。 板前のような角刈りで筋肉隆々。 これから言われる事を想像して昆虫の触覚のように震えていると、 隣 「すいませんでした!!」 と、予想だにしなかったセリフを耳にする。 婆 「暑いからってクーラーなんか使ってるんじゃないよ!!」 調子に乗って罵る婆ちゃん。 気がつくと、隣の家の人は土下座をして謝っている。 隣 「自分がクーラーを使ったばっかりに不快な思いをさせてしまいました!!」 僕 「土下座なんてしないで下さい、暑かったらクーラーを使うのは当たり前ですから。」 よくよく、話を聞いてみると隣の家の人は自衛官だった。 礼儀正しく、逞しい。 隣 「いえ、自分が不快な思いをさせてしまった事に変わりはありません。」 土下座をしたまま話をする隣人。 婆 「二度とクーラーなんか使うんじゃないよ!!」 先祖が武士とは思えないような態度で物言いをする婆ちゃん。 僕 「何言ってんだよ!!暑かったらクーラー使うのは普通だろ!!」 隣 「暑さに負けた自分が弱いんです。」 いつのまにか自分だけ位相がずれている事に気づき眩暈を覚える。 隣人は第一声を発した後、顔は地面から3cmほどの距離を保ったままだ。 首がもげるほど頭を左右に振った後で自分が正しい事を確認し、婆ちゃんを無理矢理部屋に押し込め、隣人には暑かったらクーラーを今後使っても良いことをコンコンと説明し帰ってもらった事を夏の蒸し暑い日になると思い出すんです。 ![]() ↑クリックするだけで、 無料で募金ができます。 ![]() ↑参加中のブログランキング。 急に威嚇をしたくなった人はコチラ ![]() |
中庭の芝生の刈り方が気に入らない。
さて、新しい就職先も決まった僕は旅行を計画中です。 行き先の候補地としては、 ![]() インド ![]() ミャンマー ![]() タイ 今回も一人旅。 ついでに、婆ちゃんも連れて行こうかと思いつく。 先日、一人暮らしをしている婆ちゃんから電話があった。 婆 「お前に教えてもらった電話番号にかけたら、お前の勤めている病院に繋がったわよ。」 僕 「なんで!?」 婆 「家の電話番号と職場の電話番号を間違えたんでしょ!!」 僕 「そうだったかな・・・。」 おぼろげながら記憶を遡ってみる。 ---------------------------------------------------------- 婆 「病院の電話番号を教えなさい。」 久しぶりに婆ちゃんの家に遊びに行った時に、突然言われた言葉だった。 僕 「何で?」 婆 「何でって、何かあったときに困るでしょ!!」 解ったような、解らなかったような気はしつつも何となく納得し、病院の電話番号を教えた。 どうやら、婆ちゃんは 「家の電話番号を教えなさい。」 と、言いたかったところを 「病院の電話番号を教えなさい。」 と、言ってしまっていたらしい。 年寄りらしい間違えだ。 ---------------------------------------------------------- 婆 「急にお前の声が聞きたくなってねぇ、でも電話をしたら職場に繋がっちゃってねぇ、どうしようか迷ったんだけどお前も忙しいといけないから『間違えました。』って言って電話を切ったんだよ。」 と、言っている。 それは困る。 ----------------------------------------------------------- ドクター「チャチャッとCT撮っちゃって。」 僕 「わかりました。」 交通事故で運ばれてきた患者さん。 患者さんをチラリと見ると耳からはなんだかよく解らない液が出ている。 痛みからか患者さんは獣のような呻き声を上げている。 患 「グヲォーーーッ」 手にはゴム手袋をしてCTを撮るセッティングをする。 ゴム手袋は血とよく解らない液まみれ。 腕の中で突風のように暴れるので何とか押さえつけてCTを撮ろうと試みていると後輩から声がかかる。 後輩 「ピーターさん、電話です。僕が変わりますので電話に出てください。」 その場を後輩に任せて電話に出る。 僕 「もしもし。」 婆 「もしもし、ピーターかい? 元気なの!? ちょっと声が聞きたくなってねぇ。」 --------------------------------------------------------- 勘弁して欲しい。 電話を切ってくれて良かった。 婆 「最近、お前に会えなくて寂しいんだよ。」 僕 「そう、じゃあ今度会いに行くよ。」 婆 「そうかい? じゃあ巣鴨で一緒にご飯を食べようねぇ。」 嬉しそうに話をしていた婆ちゃんを思い出した。 そうだ、巣鴨なんて言わずいっそのこと旅行に連れて行ったらいいんじないか? インドに連れて行った婆ちゃんを想像してみる。 婆 「なんだい、食物はカレーばっかりだねー、年寄りはサッパリしたものが食べたいねぇー。」 婆ちゃんの背中には1週間分の荷物が入ったバックパック。 重さに負けていつも以上に背中が折れ曲がっている。 子供 「バクシーシ、バクシーシ。」 婆 「なんて言ってるんだい?」 僕 「金くれって言ってるんだよ。」 婆 「可哀そうな気もするけど、なんだか意地汚いねぇ。」 通行人「ハーイ、取って置きのシルクがあるんだけど見に行かないか?」 婆 「あら、取って置きのシルクを見せてくれるって。」 僕 「ぼったくられるから行かないほうがいいよ。」 婆 「なんだか、世話しないねぇ。」 インドには連れて行ける気がしない。 そもそも、バックパックを背負って旅行している婆ちゃんを想像できないし、背負わせてはいけない気がする。 今回も一人旅をします。 ![]() ↑クリックするだけで、 無料で募金ができます。 ![]() ↑参加中のブログランキング。 急にメキシコの国歌が聴きたくなった方はコチラ ![]() |
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