スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

当直中の出来事2

とある、当直中の出来事です。

受付に人がいたので、対応したんですが、この方、耳が聞こえません。
筆談で対応をします。

僕「どうなさいましたか?」

男「彼女が、ここの病院に運ばれて死んだのであわせて欲しい。」

僕「確認しますのでお待ちください。」

彼女の名前を紙に書いてもらい、事務に確認に行きます。
調べてみたところ、その彼女は運ばれてきていません。
カルテがあるか確認してみると、その彼女は、うちの病院にかかったことがあります。
動揺して、連絡があった病院と違う病院に来てしまうことは、稀にあります。
カルテの電話番号にも電話をしてみますが、誰もでません。
よくわからないのでもう一度、男の人に確認をしてみます。

男「この病院に間違いない。」

僕「確認してみたんですが、こちらには運ばれてきていません。」

男「電話があったんだから、間違いない。」

僕「どちらの病院から電話がありましたか?」

男「天から。」

???

なるほど、心の病気みたいです。
困った。
とにかく、その彼女に電話をして迎えにきてもらおう。

やっと電話が繋がったので、彼女と話をしてみます。

僕「もしもし、○×病院なんですが、いまこちらにあなたの彼氏の○×さんがみえているんですが・・・。」

彼女「彼氏じゃないです。」

喧嘩でもしてるのかな?それとも別れたのかな?
でも、対処しきれないし迎えにきてほしいなあ・・・。
うちの病院、精神科無いし。

僕「そうですか。今、あなたが亡くなったのであわせて欲しいと言って、当病院にいるんですが・・・。」

彼女「その人、ストーカーなんです。今、裁判の準備をしているところなんです。その人と筆談してますよね?証拠として提出したいので保管しておいて貰えますか?」

マジですか?
耳が聞こえない、心の病気のストーカー。
三冠王だ。

とりあえず、納得して帰ってもらわないことには業務に支障が出るので、説得をすることに。

僕「彼女と連絡が取れましたよ。」

男「テレパシーが使えるのか?」

僕「テレパシーは使えません。彼女は生きています。当病院にも運ばれてきていません。

男「そんなはずない」

物凄い勢いで睨まれます。

僕「こちらには、運ばれていないです。」

男「嘘をつくな。」

なにやら、かばんをゴソゴソ。
出てきたのは、水晶玉。
水晶玉を熱心に覗き込んだ後で

男「お前は嘘をついている。」

僕「嘘ではありません。」

男「水晶玉に嘘とでた。」

僕「水晶玉をみせてください。」


男「駄目だ。」

筆談が延々と続きます。
納得しないし、らちがあかない。
仕事が残っているので、説得役を事務員の男の子に変わってもらいます。
ところが、それが気に入らなかったのか、事務の子が殴られました。
すぐさま、警察に電話。
事務の子にも申し訳ないので、警察が来るまで僕がまた筆談をしようと
したところ、姿が見当たりません。

走り回って探してみたところ、たまたま、診察が終わったドクター相手に筆談をしています。

男「彼女に会わせて下さい。」

ド「彼女が入院しているんですか?」

男「死にました。」

ド「こちらに運ばれてきたんですか?」

男「はい。」

とりあえず、そのドクターに状況を説明。
困惑顔で筆談をすることに。

ド「こちらには、来ていませんし、亡くなっていないですよ。」

男「そんなことはない。」

またもや、鞄から水晶玉を取り出し、眺めています。

男「嘘をつくな。」

ド「嘘ではありません。」

男は、鬼のような形相でドクターを睨みつけ、鞄をゴソゴソ。
今度は、おふだが出てきました。
ドクターの顔にペタリと貼り付けます。

男「これでもう嘘はつけない。」

ドクターは冷静におふだを剥がし、

ド「嘘ではないですよ。」

さすがだ。
救急車が入ることになったので、そのドクターには救急の患者さんを診てもらい、僕が筆談をすることになりました。
水掛け論的な筆談をしていても納得はしてもらえないだろうし、とりあえず、話題を摩り替えることに。

僕「今日の昼間は何をしていたんですか?」

男「寝ていた。」

僕「昼間はずっと寝ていたんですか。」

男「寝ていたら、天からお告げがあったので目が覚めた。」

ああ、話が振り出しに。

男「お前は、天才外科医なんだから、彼女を生き返らせてくれ。」

ちなみに僕は、外科医ではありません。

僕「それは出来ません。」

また、水晶玉を覗き込んでます。

男「お前はいいやつだ。」

何故か気に入られたようです。

こんな筆談が小一時間続き、ようやく警察が来ました。
警察に連れて行かれるときに、財布から何かを取り出し、僕に笑顔で渡してくれました。
ファミレスの割引券です。
これでうまいもんでも食ってくれ。
ってことなのでしょうか?
ちなみに期限切れでした。

まあ最終的には満足していたみたいなので、良しとしました。

banner_01.gif
後日、この男の人が僕を探しに、ウロウロしてました。

スポンサーサイト

コメント一覧

#18 はじめまして
当方のブログにコメントいただきありがとうございました。
ピーター・クリンチさんって、どんな事を書いているんだろ?と思い、さわりだけでも読もうとしたら、文面の絶妙なテンポと日々の何気ない出来事が、今まで患者側としてしか見れなかったことからすごく斬新で面白くて(不謹慎ですが…)、ついつい引き込まれ過去ログほとんど読んでしまいました。

またお邪魔させていただきます。

追伸:ちなみに私もシュルトは総合の方が好きです。
#19 。・∀・)ノ゛ おつかれさまぁ
どんなブログ書いてるのか、興味しんしんで遊びに来たよ~!

だけど、、、、病院勤務って大変なのね。。

殴られちゃった、受付の友に同情します。
(;・∀・)ダダイジョウブ・・・?軽傷?
まあ、救急やってるくらいだから、応急手当の心配はいらないよね。

そして、気に入られた、ピーター!!
ほんとすごいよ!

そんなピーターと、友達であることを誇りに思った一日でした☆ミ
#20
不謹慎ですが楽しく読ませていただきました。
私もその類の人のアシスタントをしていた事があるのでその頃を思い出しました。辛かったなぁ。

その現場でしか味わえないコネタを楽しみに又、お邪魔しますね。




#21 お邪魔いたします
 先日はうちのブログにコメントいただきましてありがとうございます。
 春になると 冬眠から覚めたかのように 不思議な人が出てきますが、ピーターさんの話に出てきたこの人はおもしろいですね。
 私も、人が嘘つきかどうか確かめたいときは「水晶玉」使ってみようかと思います(笑)
#22
これってちょっとつくってない!?っていうくらい面白かったよ。やっぱ、これだねー。
#23
念のため、文面に耐えられない箇所は、割愛させていただきました。

コメントの投稿

名前

タイトル

メールアドレス

URL

本文

パスワード

非公開コメント管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。