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女豹列伝

スタンダールのお墓には「生きた、書いた、恋した」と墓碑銘が書かれているそうです。

振り返ればおかしな一日でした。

今日も仕事でした。

患者さんを撮影する僕。
患者さんは若い女の子。
その時、検査室には僕と患者さん2人だけでした。

撮影が終わり、患者さんに話しかける。

僕 「では、診察室の前で待っていてくださいね。」

患 「寂しくないですか?」

僕 「・・・・。」

なんて言ったんだろう、聞き間違えたかな。

患 「最近、寂しくないですか?」

聞き間違いじゃないみたいだけど、意味がわからない。
何を言っているんだろう・・・。

『最近、寂しくないですか?』

とりあえず、あなたとは初対面ですよねぇ。
少ない情報から頭をフル回転させて考えてみたものの、みなしごハッチの最終回が思い浮かんだだけでした。

患 「あのー。」

ハッと我にかえる。
患者さんを見ると、モジモジしている。
胸元がデザインが積極的すぎるVネックのニットを最大限に生かしつつ、溢れんばかりの巨乳さんを寄せて寄せて上目遣い。

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ここは、BAR。
僕らは結構酒を飲んでいた。
何杯注文したのかわからなくなるくらい飲んでいた。

女 「最近、寂しくない?」

彼女は左手の指で右手の小指のリングをいじっていた。

僕 「うーん、どうかな。」

彼女は小さく肩をすくめた後で、グラスの縁に唇をそっとつけた。

女 「ねえ、寂しくない?」

彼女の顔は、ほんのり赤くなっていた。

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なんてシチュエーションではありません。
ここは病院です。

でも、求愛されています。
この場合の正しい受け答えはなんでしょうか。


僕 「寂しいですね。」

患 「私も寂しいです。」

僕 「じゃあ、今度一緒に食事でもどうですか?」

ってな感じでしょうか。

いい考えが思い浮かばないので、角砂糖を3個ほど口に放り込みたかったのですが、仕事中なので無理でした。

そうこうしているうちに、検査室に上司が入ってきた。
患者さんは走って検査室を出て行く。

忙しかったので次の患者さんを検査室に入れる。
腰の痛いオバチャン。
橋田壽賀子似。

橋 「美人に撮ってくださいね。」

コレって立派な暴力だと思うんですけど、どうですか?


そんな一日を送った僕は、お酒を飲みながらの日記なのでまるで乙女心のように揺れ動きながら日記を書いています。

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大変な夜

昨日は当直でした。

例によって救急車で患者さんが運ばれてきます。

救急隊から入電。

目がショボショボする患者さんが入るとのこと。
それってドライアイか疲れ目ってやつなんでは・・・。

ウチの病院に罹りつけだと言うので、カルテを見てみる。
うーん、ちょくちょく来てるみたいだけど毎回救急車で来てるな・・・。
困った系の人だなー。

救急車が着き、患者さんが救急車から降りてくる。
元気そう。
そりゃそうだ、だって目がショボショボするだけだから。

患者さんに話しかけられる。

患 「私、腕に鍵穴があるんです・・・。」

日本語が理解できない。
腕を見ても鍵穴は無い。

僕 「鍵穴なんてないですよ。」

患 「今、鍵をかけてあるんです。」

僕 「そうですかー。」

困った。

患 「鍵を開けたいんです。」

僕 「目がショボショボして救急車を呼んだんじゃないんですか?」

患 「でも、開けたいんです。」

つげ義春 の世界にでも迷い込んだ気分。

僕 「じゃあ、鍵を貸して貰えますか?」

患 「嫌です。」

腕の鍵を開けるという人生で一度しか無さそうなチャンスをモノにすることができませんでした。
腕を開けてみたかったです。
日本語は間違っていません。

患 「あの、私、実は中森明菜なんです。」

そうですか・・・。


別の患者さん。

酔って転倒。
頭をぶつけています。
物凄く酔っ払ってて、暴れる、暴れる。
救急隊もウンザリ顔。

患 「帰るぞ、俺は!!」

僕 「お名前教えていただけますか?」

患 「うるせぇ!!」

名前がわからないので、カルテの名前は『千葉 太郎』に決定。

僕 「とりあえず頭ぶつけてるんだから検査しましょう。」

患 「イヤだ!!」

僕 「でも、後で何かあっても困るでしょ?」

患 「うるせぇ!!医療費の無駄遣いをしてんじゃねえ!!」

僕 「検査しましょうよ。」

患 「都の西北 早稲田の森に 聳ゆる甍は われらが母校ー。」

早稲田の卒業生なんでしょうか。
急にご機嫌で校歌を歌いだす。

患 「帰らせろって言ってんだろコノヤロウ!!」

頭が切れているのに暴れまくるので救急室が血まみれに。
地獄絵図です。

深田恭子の前世がマリー・アントワネットだったことを思い出しましたが、何の役にも立ちませんでした。

看護師さんにも食ってかかる。

患 「おい、ババア!!帰らせろ!!」

ババアではありません。まだ20代です。

看 「お願いだからおとなしくしててねー。」

患 「おい、ババア、コスプレなんかしてんじゃねぇ!!」

コスプレじゃない。
制服です。
正装です。

とにもかくにもなんとか検査を終え、お友達に迎えに来てもらうとお友達も酔っ払い。

看護師さんのお尻を触ってます。
勘弁してください。

会計を終え、タクシーを呼んで、患者さんとお友達には帰ってもらいました。

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何もしなくても、そこに何かで苦しんでいる人がいるということを知っているだけでいいのです。
                                   マザーテレサ


そう、何もしなくていいんです、ただただ家にいればいいだけ。
今日は、心カテ(心臓のカテーテル検査)に備えての自宅待機の日。
世間は週末だってゆーのに遊びにも行けません。

やることがなくてただひたすらタバコを吸いまくっているので咳が止まりません。
咳をするのが趣味だと思い込もうとしましたが無理でした。
誰か脳内麻薬を僕にわけてください。

今日もやっぱり仕事だったわけですが、いろいろ大変でした。


大変その1

救急車でいらっしゃった腹痛の患者さん。
なにやら猛烈に痛がっているものの、どうもおかしい・・・。
痛がり方がなんか変。

仮病でした。
仮病がバレると大暴れ。

警察が来て御用となりました。

みなさん、仮病を使いたいときは『今日の治療指針―私はこう治療している』を熟読してください。


大変その2

ヨン様が来ました。
もちろん偽者。

患者さんを呼ぶためにカルテの名前を見る。

○○・ヨン

あー、ヨン様じゃん!!

僕 「ヨン様、ヨン様。

待合室にいる人の視線が一斉にこちらを向く。
楽しい。
韓国人か、せめて中国人だといいなー。

ヨン「ハイ。

南米系でラテン系でした。
しかも日本語の発音キレイ。

ちょっぴりガッカリしたものの、名前とキャラが合わなさすぎて逆に面白い。
悪戯心に火がつく。

僕 「ヨン様ですか?」

ヨン「ハイ。

僕 「ではこちらにどうぞ、ヨン様。」

ヨン「ハイ。

ヨン様、ラテン系。
見た目はゴメスかカルロスなのに声が高い。
そういえば、ジーコも声高いなー。
ラテン系って遺伝子的に声が高いのかなー。

と、間違った先入観などを交えながら検査室に案内する。

僕 「じゃあ、こちらに荷物を置いてください、ヨン様。」

ヨン「ハイ。

必要以上に名前を呼ぶ。

楽しい。

・・・けど、そろそろ笑いを堪えられそうに無い。
妄想の中で話しかけることにしよう。

僕 「こちらに寝ていただけますか、ヨン様。」
僕 「検査着に着替えていただけますか、ヨン様。」
僕 「このまま動かないでください、ヨン様。」
僕 「息を吸ってください、ヨン様。」
僕 「息を吐いてください、ヨン様。」

妄想をしながら、うわの空で検査をしたので検査をミスりました。

すみません、もっと集中して検査します、ヨン様。

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心労

病院の廊下を歩いていると、以前入院していた可愛らしい男の子が絵本を声に出して呼んでいる。
手を振ると走って逃げられた後に、お母様からはヘラヘラと挨拶をされました。

ピーターです。

今日も相変わらず仕事でした。

今日の仕事はMRIでした。

みなさん、MRI撮ったことありますか?
MRIって物凄く簡単に言うと、かなり強烈なパワーの磁力を使って画像を作る装置です。
磁力を使った装置なので、検査室に金属は持ち込めません。
金属を持ち込んでしまったりすると強烈な磁力なので、金属が装置にくっつきます。

どれくらい強烈かと言うと、酸素ボンベが宙を舞うぐらい。
海外では、飛んできた酸素ボンベにぶつかって患者さんが死亡した例があります。

そんなワケで検査室に患者さんが金属を持ち込まないように細心の注意を払います。

今日、世界的に有名なドクターのMRIを撮りました。
このドクター、お偉いだけあって、態度も人一倍偉そう。
プライドもお高い。

まあ、良しとしましょう。
許します、偉いんだから。
ただ、ひとつ問題が・・・。


どこからどう見てもヅラ


繰り返します。
検査室には金属が持ち込めません。

このヅラがパチッ、パチッって感じの取り外し式のヅラだったらはずしてもらわないといけない。
つけたまま検査室に入ったら、コントみたいにヅラが宙を舞う。
しかも、見たこともないぐらいの猛スピードでヅラが空を飛ぶ。
当たったら怪我するぐらいのスピードで。

どんなリアクションをとったらいいんだろう・・・。
考えたくもない。

植毛だったらいいんだけど、こんな不自然な植毛ってあるんだろうか・・・。

検査の説明をするときにすすんでヅラをはずしてくれる事を祈りつつ、ドクターを更衣室に案内する。

僕 「今から検査をさせて頂きます。ご存知かとは思いますが、検査室の中には金属は持ち込めませんので、こちらのロッカーの中にお荷物を入れていただけますか?」

ド 「おお、そうだな。」

荷物をロッカーの中に入れるものの、ヅラをはずず気配が無い。

ド 「これでいいかね?」

僕 「お財布はロッカーの中に入れていただけましたか?」

ド 「おお、大丈夫だ。」

僕 「時計はしていらっしゃいませんか?」

ド 「ああ、はずしたよ。」

僕 「ホッカイロやピップエレキバンはつけていませんか?」

ド 「大丈夫だ。」

うーん、はずす気ないですねアナタ。
植毛ですか?

僕 「では、準備をしますので少々お待ちいただけますか?」

準備なんてとっくに出来てたけど、ヅラを飛ばしたくないので嘘をついて、近くにいた上司に相談する。

上司「あー、あの先生ヅラだよね。でもあの人のプライドからして絶対にはずさないだろうし、困ったねー。植毛みたいなやつだといいんだけど。」

考えることは誰でも同じ。
なんのアドバイスを得ることもできず、一つの結論に達する。

ヅラがはずれちゃったらはずれちゃったでくっついたヅラを装置から剥がす。

上司「フォローはがんばるから、君はヅラを剥がしてね。」

と、言われる。
どうなんだ、その役目。

なんとしても、ヅラを飛ばすのだけは阻止したい。

僕 「お待たせ致しました。確認なんですが、検査室の中に金属は持ち込めません。ポケットの中には何も入っていませんか?」

ド 「入ってない。」

僕 「ネックレスはしていませんか?」

ド 「ああ。」

ダメだ、もう確認することがない。
覚悟を決めて検査室に案内する。

飛ぶなよ、飛ぶなよ・・・。

飛びませんでした、ヅラ

植毛タイプだったみたいです。

植毛するんなら、もっと自然な感じに植毛しろよ!!

と、心の中で吠えた一日でした。

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